網代駅
網代駅は熱海市の南端付近に位置し、トンネルとトンネルに挟まれた狭隘な土地に大きくカーブした島式ホームを持つ1面2線の駅です。1935年3月30日に伊東線が区間開業した際の終着駅で、狭いながらも国鉄時代は側線があり、貨物の取扱いもしていました。
駅周辺には網代漁港や網代温泉があり、古くから特急停車駅となっていますが現在は
無人駅で指定席券売機も設置されておらず、網代駅では指定席特急券が購入出来ません。その為、網代駅から特急列車を利用する際には自由席を利用するか、予め指定席特急券を準備しておくなどの注意が必要です。
駅の両端にあるトンネルはどちらも旧線のトンネルが残存しており、熱海方にある新小山トンネルの旧線である小山トンネルは現在、設備作業時の通路や荷物置き場として活用されています。また小山トンネルの上には宇佐美トンネル工事殉職者を祀った霊魂碑があり、伊東線の安全運転を見守っています。
伊東方にある新宇佐美トンネルの旧線である宇佐美トンネルは現在使用されていない完全な廃トンネルですが、宇佐美側まで貫通はしているようです。
どちらも伊東線の複線化を見越したものですが、昨今の情勢を鑑みるに複線化される事は今後も無さそうです。
網代駅は大きくカーブしたホームの為、ホーム端付近には車掌がドアを閉める際に見るITVというモニタ装置が多く設置されており、車掌は目視出来ない前方の号車の乗降をITVで確認しつつ、同時に後方の号車を目視で慎重に確認しながらドアを閉めています。
このITVの位置の都合もあり、7両以下の短い編成の場合、網代駅では上下線ともに最後部がホーム端付近、最前部がホーム中間付近に来る位置に停車します。
伊東線の普通列車はほとんどが6・7両編成で、網代駅ホームの進行方向前寄りには停車しないのでご注意下さい。
熱海駅から網代駅前を経由して網代旭町方面に東海バスの路線が並走しており、概ね1時間に2本程度の本数があります。伊東線の普通列車の間隔が空く時間帯などは併用すると早く移動出来るかもしれません(※ICカード乗車券は東海バスでは使えません)。
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